【スマートものづくりエキスパート育成スクール取組】(5)文字認識の検出をスコア化

文字認識 OCR python 判定方法

はじめに

前回の記事 【スマートものづくりエキスパート育成スクール取組】(4) 文字認識TesseractOCRやってみる より、文字認識をしたところ、一部分を誤検出しているものがありました。

そこで、誤検出の傾向を見て対策を考えるために、スコア化することにしました。

判定方法

まず、撮影した画像から文字認識(OCR)を行い、全ての文字を取得します。
そして、検出した全ての文字の中から判定したい識別番号の先頭文字「TCS」を検索します。

文字認識 OCR python


「TCS」が見つかった場合は、「TCS」の文字位置から1文字ずつ識別番号と比較していきます。

文字認識 OCR 判定 検出


スコアの算出は、識別番号の文字数と、一致した文字数から100点満点のスコアを算出します。
完全一致であれば、スコア100点とします。

例えば、識別番号が「TCS-CT0-151」だった時
もし検出した文字が数字の”0″を大文字の”O”と認識して「TCS-CTO-151」であった場合
識別番号の文字数は11文字で、そのうち1文字が不一致だったため一致した文字数は10文字になります。

文字認識 OCR 検出 判定 スコア


識別番号の文字数と一致した文字数から100点満点のスコアを算出します。
スコアは90.9点となります。

文字認識 OCR 判定 検出 スコア

「TCS」が見つからなかった場合はスコア0点とします。

まとめ

誤検出の傾向を見て対策を考えるために、スコア化することを考えました。
この方法でスコアを算出し、検討していきます。

付録

プログラム

# -*- coding: utf-8 -*-
#*********************************************************************
# ocr_test3
# ocr 結果をスコア化
#*********************************************************************
import cv2
import sys
import os
import pyocr
import pyocr.builders
from PIL import Image

# コマンドライン引数
args = sys.argv

# コマンドの引数から取得
judg_text = str(args[1])         # 判定文字

# 使用可能なOCRモデルをリストに格納
tools = pyocr.get_available_tools()

# 使用可能なOCRモデルが格納されているリストから取得
tool = tools[0]

# カメラ画像取得(カメラ番号に注意)
cap = cv2.VideoCapture(0)       # カメラの接続は1台なので0番

while(True):
    # 取得
    ret, img = cap.read()

    # キャプチャー取得できた場合
    if ret == True:
        # カメラ画像を表示
        cv2.imshow('Image', img)        #「Image」というウインドウ名で表示

    # キャプチャーエラーの場合
    else:
        print("error")      # コンソールに「error」と表示

    # wait
    k = cv2.waitKey(30) & 0xFF            # 30msサイクル

    # Escキーで終了
    if k == 27:
        case = 0
        break

    # cキーが押されたら処理へ
    if k == ord('c'):
        case = 1        # 認識処理へ
        break
        
# 認識処理
if case == 1:
    # 画像からテキストを取得
    txt = tool.image_to_string(         
	    Image.fromarray(img),                                       # 画像
	    lang="eng",                                                 # english対応
	    builder=pyocr.builders.TextBuilder(tesseract_layout=6)      # 6 = Assume a single uniform block of text.
    )

    # コンソールに認識したテキストを出力
    print(txt)

    # 判定
    point =0                  # 一致文字数
    score = 0                 # スコア

    pos = txt.find("TCS")     # 画像のテキストから"TCS"の位置を取得
    if pos > 0:               # 位置取得した場合
        i = 0

        for s in judg_text:         # 判定文字を1文字ずつ見ていく
            if s == txt[pos+i]:     # 検出文字と一致していたら
                point += 1          # 一致文字数を加算
            i += 1                  # 次の文字位置へ

    # スコア算出
    score = (point / len(judg_text)) * 100     # 100点満点にする(一致した文字数/識別番号の文字数 ×100)
    score = round(score,2)                     # 小数点以下2桁にする

    # コンソールにスコアを出力
    print("スコア: " + str(score))
    
# 解放       
cap.release()
cv2.destroyAllWindows()
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