カフェテリアの巨大本棚の設計と作成秘話
はじめに
ブログに何度か登場しました、”DIY部長”です。
今回は、カフェテリア 本棚も柿渋色に塗装中 から何度かブログにも登場している、カフェテリアにある巨大本棚の設計と作成についてご紹介しようと思います。
思い起こせば、DIYを始めて18年になりますが、最大の作品となります。
元々は業者に依頼しようとしたのですが、受けてくれるところがなかなかなく、思い切って自作に踏み切りました。
構想
事務所は広いワンフロアになっており、カフェテリアと事務所の仕切りは本棚にすることにしました。
事務所側とカフェテリア側のどちらからも棚が使え、通り抜けられる通路も考えました。
設計
まず、左端の棚と通路部分。
次に、天板と底板と柱部分。
そして、これらを繋ぎ合わせる。
さらに、右端に通路を追加。
棚板を入れて、完成形。
実はこの絵はエクセルの図形で作成しています。
今では3D-CADも少しは使えるのですが、その当時は全く使ったことがありませんでした。
しかし、材料の取り合い計算をしながらの設計だったので、Excelで描画したのが幸いした面もあります。
作成
カフェ板は、雄実と雌実とで繋げて、本棚の奥行き60cmにしています。
大きいものでは、長さ2m、幅60cm、厚さ3cm、重量約12.6kgの1枚板にしています。
カフェ板の接続には、”ポケットホールジョイント”という方法と木工ボンドを使っています。
“ポケットホールジョイント”というのは、専用の穴あけ治具を使って、板を繋ぎ合わせるものです。
これを使うと、下図のようにビスは見えなくなるのです。
尚、縦向きの棚受け材ではポケットホールジョイント穴のある面も見えてしまうのですが、
棚板で隠れる位置になる様にしています。
このように、裏面にポケットホールジョイントを施していて、表面からは繋ぎ目がわからないフラットな状態になっています。
棚柱は、トリマーで溝を掘って埋めています。
ポケットホールジョイント346箇所の他、
ドリル穴400個、ビス頭を埋める穴200箇所と合計946箇所の穴開け加工を施しています。
組立
現場加工はできないので、自宅の工房でカット~張り合わせをして持ち込んで現場組み立てしました。
その後、柿渋を塗装しました。
何度か塗り重ねることで味が出て、いい色合いになります。
使用した材料
床材として販売されているカフェ板(長さ2m、幅20cm、厚さ3cm、重量4.2kg)を79枚使いました。
完成した棚のサイズは7.2m(W) x 0.6m(D) x 2m(H)、カフェ板だけで重量300kg以上になりました。
使用した道具
愛用の「スライド丸ノコ」と「ポケットホール治具」です。
これらが無ければこの作品はできていません。
終わりに
カフェテリアの巨大本棚の設計と作成についてご紹介しました。
業者に頼むと数十万円するところが数万円で済み、金額的には随分助かりました。
発生した端材は木工ボンドで張り合わせたりして、その他の作品に使ったりしています。
作品はテーブル、ベンチ、棚、踏み台、キャットタワーなど社内にたくさんあります。
またご紹介できたらと思います。